①外径削りとは?実現できること
外径削り(外丸削り)とは、旋盤加工における最も基本的で重要な加工方法の一つです。この加工では、回転するワーク(被加工物)に対して固定されたバイト(切削工具)を当てることで、材料の外周部分を削り取り、所定の外径寸法に仕上げます
外径削り加工では、チャックに固定されたワークが一定の回転数で回転し、工具台に取り付けられたバイトがワークに接触することで切削が行われます。バイトの送り速度と切り込み深さを調整することで、精密な外径寸法と表面品質を実現できます。
特にNC自動旋盤では、プログラム制御により一定の条件で連続加工が可能となり、高い精度と再現性を確保できます。これにより、従来の汎用旋盤では困難だった複雑な形状や高精度要求にも対応可能です。
②外径削りのメリット
■高精度:比較的高い寸法精度、真円度、円筒度が得られること
外径削り加工の最大の特徴は、他の加工方法と比較して優れた寸法精度と幾何学的精度を実現できることです。
寸法精度の優位性 旋盤による外径削りでは、ワークが回転軸を中心に回転するため、切削工具との相対位置が常に一定に保たれます。これにより、±0.01mm以下の高い寸法精度を安定して得ることができます。特にNC旋盤では、プログラム制御による正確な位置決めにより、さらに高い精度での加工が可能となります。
真円度の確保 外径削りは、理論的に完全な真円を創出できる加工方法です。実際の加工では、機械の精度や工具の状態により左右されますが、一般的に0.005~0.02mmの真円度を安定して実現できます。この高い真円度は、回転部品における振動抑制や密封性の確保において重要な要素となります。
円筒度の実現 長尺のシャフトや軸部品においても、適切な支持方法と加工条件により、高い円筒度を維持できます。これにより、軸受けとの嵌合精度が向上し、機械全体の性能向上に寄与します。
■幅広い加工範囲:小径から大径まで、多様なサイズの加工が可能
外径削り加工は、極めて幅広いサイズ範囲に対応できる汎用性の高い加工方法です。
サイズ適応性 小径部品(φ8程度)から大径部品(φ90以上)まで、一つの加工方法で対応可能です。これにより、製品設計の自由度が大幅に向上し、異なるサイズの部品を統一的な加工プロセスで製造できます。
形状の多様性 単純な円筒形状から、段付き形状、テーパー形状、溝付き形状まで、複雑な外径形状を一工程で加工できます。これにより、部品点数の削減や組立工程の簡素化が可能となり、製品全体のコストダウンに貢献します。
長さ方向への対応 短尺部品から長尺シャフトまで、材料の長さに制約されることなく加工できます。特に自動旋盤では、長尺の棒材から連続して部品を削り出すことで、材料歩留まりの向上と生産効率の最大化を実現できます。
■高い生産性:汎用旋盤からCNC旋盤まで、様々な機械で効率的に加工可能
外径削りは、設備投資のレベルに応じて柔軟な生産体制を構築できる加工方法です。
設備選択の柔軟性 試作や小ロット生産では汎用旋盤による手動加工、中量産ではNC旋盤によるプログラム加工、大量産では自動旋盤による無人加工と、生産規模に応じて最適な設備を選択できます。これにより、初期投資を抑えながら段階的な生産拡大が可能となります。
自動化による効率向上 NC旋盤や自動旋盤の導入により、24時間連続生産が可能となります。材料の供給から加工、製品の取り出しまでを自動化することで、人件費の削減と生産能力の大幅な向上を同時に実現できます。
段取り替えの効率化 プログラム制御により、異なる製品間の段取り替え時間を最小限に抑制できます。特に小ロット多品種生産では、この効率性が競争力の源泉となります。
■多様な材質に対応:金属(鉄、ステンレス、アルミ、銅など)、樹脂など、幅広い材料を加工できること
外径削りは、材料特性に応じた加工条件の調整により、極めて幅広い材料に対応可能な加工方法です。
一般金属材料への対応
- 鉄系材料:炭素鋼、合金鋼など、機械部品の主要材料として広く使用される鉄系材料に対して優れた加工性を発揮します
- ステンレス鋼:SUS304、SUS316等の各種ステンレス鋼について、適切な工具選定と切削条件により高品質な仕上げが可能です
- アルミニウム合金:軽量化ニーズに対応したアルミ合金部品の高精度加工を実現できます
- 銅系材料:銅、真鍮等の非鉄金属についても、優れた表面仕上げと寸法精度を確保できます
特殊材料・難削材への対応 切削工具の選定と加工条件の最適化により、チタン合金、インコネル、インバーなどの難削材についても高品質な加工が可能です。これらの材料は航空宇宙、医療、精密機器分野で重要な役割を果たしており、外径削り技術の適用範囲を大幅に拡大しています。
樹脂材料への適用 金属材料だけでなく、各種エンジニアリングプラスチックについても、適切な切削条件により精密加工が可能です。軽量化や絶縁性が要求される用途において、金属代替材料としての樹脂部品加工にも対応できます。
材料特性の活用 各材料の機械的性質、熱的性質を理解した加工条件の設定により、材料本来の特性を損なうことなく、要求仕様を満たす製品を製造できます。
③丸物・旋盤加工.COMの製作事例
ノズル SUS304

こちらの製品は丸物・旋盤加工.comにてNC旋盤を使用して製造している製品です。
主な使用用途は食品加工の装置に使用され、液体の噴霧の為に使用されます。
材質にはSUS304で作成されており、加工におけるポイントとして貫通穴φ2は二ヵ所先端に円錐加工を施しています。
また内径ネジが加工されており、その内径ネジを使用して食品加工機との接続が行われます。
当社ではこのような旋盤加工品への対応も可能となっています。
継手 SUS316

こちらの製品は丸物・旋盤加工.comにて加工した加工品です。
加工精度は50μmで食品・飲料業界に使用されるタンクの継手として使用されます。
タンクに取り付けられる継手であるので、内容物が外部に漏れないようにシール面の仕上がりが重視されます。
そのため表面粗さRa:0.8にて仕上げ加工を行っています。
④外径削りは、丸物・旋盤加工.COMにお任せください
本コラムでは、外径削りの基礎について解説しました。
【φ8~φ90のNC自動旋盤加工に専門特化した確かな技術力】
株式会社カドクラが運営する「丸物・旋盤加工.COM」は、新潟県燕三条の地で培った金属加工技術を基盤に、φ8~φ90のサイズ範囲におけるNC自動旋盤加工に専門特化しています。端面削りをはじめとする各種旋盤加工において、長年の経験と実績に裏打ちされた確かな技術力で、お客様の多様なニーズにお応えいたします。
外径削りについては、ぜひ当社にご相談ください。














