①端面削りとは?実現できること

端面削りとは、旋盤加工における基本的な加工方法の一つで、回転するワーク(被加工物)の端面(軸方向の面)を平坦に仕上げる加工技術です。この加工では、チャックに固定されたワークが回転し、工具台に取り付けられたバイト(切削工具)をワークの端面に対して垂直方向から当てることで、材料の端面を削り取り、所定の寸法と表面品質に仕上げます。端面削りは、製品の機能性と外観品質の両面において重要な役割を果たし、特に組み立て部品や接続部品では、相手部品との密着性や位置決め精度に直接影響するため、高い品質が要求されます。

NC自動旋盤では、プログラム制御により一定の条件で端面削りが実行されるため、手動加工では困難な高精度と再現性を確保できます。また、複数の工具を順次使用することで、荒削りから仕上げ削りまでの工程を自動化し、効率的な生産を実現しています。

②端面削りのメリット

高い平面精度の実現

端面削りの最大のメリットは、優れた平面精度を安定して得られることです。

平面度の確保 旋盤による端面削りでは、ワークが一定の軸を中心に回転するため、理論的に完全な平面を創出できます。実際の加工では、機械の精度や工具の状態により左右されますが、一般的に0.01~0.05mmの平面度を安定して実現できます。この高い平面度は、部品同士の密着性や位置決め精度において重要な要素となります。

垂直度の維持 端面削りでは、ワークの回転軸に対して正確に垂直な面を形成できます。NC旋盤では、工具の位置決め精度により0.02mm以下の垂直度を確保でき、組み立て時の部品のがたつきや傾きを防止できます。

表面品質の向上 適切な切削条件により、Ra0.8~6.3μmの範囲で表面粗さを制御できます。特に仕上げ加工では、Ra1.6μm以下の滑らかな表面を実現でき、シール性能や外観品質の向上に貢献します。

多様な端面形状への対応

端面削りは、単純な平面だけでなく、複雑な端面形状にも対応できる汎用性の高い加工方法です。

段付き端面加工 一つの端面に複数の高さレベルを持つ段付き形状を、一工程で加工できます。これにより、部品の機能統合や組み立て工程の簡素化が可能となり、製品全体のコストダウンに貢献します。

面取り加工 端面の角部に対してC面取り(直線的な面取り)やR面取り(丸みを持った面取り)を施すことで、安全性の向上や組み立て性の改善を実現できます。特に手で扱う部品では、面取り加工により作業者の安全性を確保できます。

機能的形状の創出 Oリング溝、座グリ加工、センタ穴など、製品の機能に直結する形状を端面削りと組み合わせて一体加工できます。これにより、加工工程の集約と品質の安定化を同時に実現できます。

効率的な生産性

端面削りは、設備投資と生産規模に応じて柔軟な生産体制を構築できる加工方法です。

自動化による効率向上 NC自動旋盤では、材料の供給から端面削り、製品の取り出しまでを自動化できます。特に棒材からの連続加工では、切断と端面削りを同時に行うことで、大幅な生産効率向上を実現できます。

24時間連続生産 プログラム制御により、夜間や休日を含む24時間連続生産が可能です。端面削りは比較的安定した加工であるため、無人運転に適しており、人件費の削減と生産能力の向上を同時に実現できます。

段取り時間の短縮 異なる製品間の切り替えにおいても、プログラム変更により迅速な対応が可能です。特に小ロット多品種生産では、この段取り性の良さが競争力の源泉となります。

幅広い材質対応

端面削りは、材料特性に応じた加工条件の調整により、極めて幅広い材料に対応可能です。

金属材料への対応

  • 鉄系材料:炭素鋼、合金鋼などの一般的な構造材料において、優れた端面品質を実現できます
  • ステンレス鋼:SUS304、SUS316等の各種ステンレス鋼について、適切な工具選定により高品質な端面仕上げが可能です
  • アルミニウム合金:軽量化ニーズに対応したアルミ部品の端面加工において、優れた表面品質を確保できます
  • 銅系材料:銅、真鍮等の非鉄金属についても、美しい端面仕上げを実現できます

特殊材料への適用 チタン合金、インコネル、インバーなどの難削材についても、工具材質と切削条件の最適化により高品質な端面加工が可能です。これらの材料は航空宇宙、医療、精密機器分野で重要であり、端面削り技術の適用範囲を大幅に拡大しています。

加工条件の最適化 各材料の機械的性質、熱的性質を考慮した切削条件(回転数、送り速度、切削油等)の設定により、材料本来の特性を活かした高品質な端面を創出できます。

組み立て性の向上

端面削りは、製品の組み立て工程において重要な役割を果たします。

基準面の提供 精密な端面は、他の部品との組み立て時の基準面として機能します。高い平面度と垂直度により、組み立て精度が向上し、製品全体の品質向上に貢献します。

密着性の確保 滑らかで平坦な端面は、ガスケットやOリングとの密着性を向上させ、シール性能の向上に寄与します。特に圧力を扱う機器では、この密着性が製品の信頼性に直結します。

外観品質の向上 美しい端面仕上げは、製品の外観品質を大幅に向上させます。特に外観が重要視される製品では、端面削りによる仕上げ品質が製品価値に大きく影響します。

コスト効率性

工程集約効果 端面削りを他の旋盤加工と組み合わせることで、複数の加工工程を一台の機械で完結できます。これにより、設備投資の削減と生産リードタイムの短縮を同時に実現できます。

材料歩留まりの向上 特に棒材からの加工では、切断と端面削りを同時に行うことで、材料の無駄を最小限に抑制できます。これにより、材料コストの削減に貢献します。

品質安定化によるコスト削減 NC制御による安定した端面品質により、不良品の発生を最小限に抑制できます。また、後工程での修正加工の必要性を減らすことで、トータルコストの削減を実現できます。

③丸物・旋盤加工.COMの製作事例

回転軸 SUS303

こちらの製品は丸物・旋盤加工.comにて製造した回転軸です。

この回転軸はステンレス(SUS303)にて製作した切削加工品です。
複合旋盤加工機を使用することにより端面穴や横穴を同時に加工し、効率的に生産を行っています。
回転軸の外径と内径の同芯度が重要な製品であるので、高い精度の同芯度を出すために同時加工にて製作しています。
またキー加工はブローチ盤にて加工を行っています。
旋盤をはじめブローチ盤など、豊富な加工設備を保有する当社では、あらゆる形状の量産加工にも対応することが可能です。

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フランジ SUS304

こちらの製品は丸物・旋盤加工.comにて製作したフランジです。

フランジは部材を別の端部の部材等に接合するツバの事を指します。
接合する為の出っ張り部分をフランジと呼ぶケースが多いです。
フランジは中央にパイプを通す穴があり、ツバの部分にボルトを固定するタップがあります。
こちらのフランジはOリング溝加工がされている所が特徴となります。

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④端面削りは、丸物・旋盤加工.COMにお任せください

本コラムでは、端面削りの基礎について解説しました。

【φ8~φ90のNC自動旋盤加工に専門特化した確かな技術力】
株式会社カドクラが運営する「丸物・旋盤加工.COM」は、新潟県燕三条の地で培った金属加工技術を基盤に、φ8~φ90のサイズ範囲におけるNC自動旋盤加工に専門特化しています。端面削りをはじめとする各種旋盤加工において、長年の経験と実績に裏打ちされた確かな技術力で、お客様の多様なニーズにお応えいたします。

外径削りについては、ぜひ当社にご相談ください。

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