Before (改善前)

ニップルなどのネジ切りがある丸物形状部品は、防錆を目的として塗装を行うと摺動面(ネジを切っている部分)だけ塗料が付着しないようにマスキングを行う必要があります。これは、摺動面に塗料が付着すると、摺動するさいに塗料が剥がれ落ちてしまうからです。簡単な形状であればマスキングも簡単ですが、複雑な形状をしている旋盤加工品や、内側にもマスキングが必要なものは時間も手間もかかってしまいます。

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After (改善後)

防錆が目的であれば、塗装からメッキ仕上げに変更することでマスキングの作業を省略することができます。マスキングを行う作業時間を省略することで旋盤加工製品の生産時間を短くすることができます。特に、量産の旋盤加工品・丸物形状部品であれば、1つの工程短縮が生産時間短縮に大きく影響します。また、メッキであれば摺動面に施工しても、剥がれ落ちて機械的な悪さをすることもほとんどなく、品質の向上にも寄与します。

POINT(要約)

旋盤加工で量産品を製作する場合、1つでも工程を少なくすると、全体の生産時間は大きく圧縮されます。また、生産時間が短くて済むので、生産コストもそれに合わせて圧縮することができます。切削の加工方法だけではなく、塗装や表面処理の方法、種類を変更することでもコストダウンを検討する必要があります。