Before (改善前)

ノズルを製作する際、円筒部品(削り出し、またはパイプから製作)に穴加工を行ったフランジ形状の部品を溶接にて接合していました。溶接を行うので溶接後に気密試験を実施し、漏れが発生しないかの確認を行う必要があります。また、溶接を行うと熱による歪みが発生する場合があり、歪み取りや後処理を行うこともあります。通常の旋盤加工以外に溶接、気密試験などの作業が発生するため、コスト高となる傾向があります。

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After (改善後)

ソケットやボスなどの丸物を加工する際にお客様の要求する仕様と照らし合わせ、必要がない場合はシームレスパイプから溶接パイプに変えることでコストダウンさせることができます。もちろん、シームレスパイプにもメリットはあり、溶接部がないため均質性がありそこから作られるソケットやボス等の品質は確かに上がります。しかし、シームレスパイプから溶接パイプに変えることで、約1.5倍ほどコストダウンすることができるので、品質が要求されない場合は溶接パイプに変える方が全体としてのメリットが大きくなります。

POINT(要約)

丸物の旋盤加工部品は、場合によっては分割製作した方が加工自体はコストダウンになることがあります。しかし、部品を接合するために溶接加工が必要になり、トータルコストで見ると割高になってしまうというケースもあります。設計の際には、旋盤加工だけではなく、その後の作業工程と工数を加味して製図しなければなりません。