Before (改善前)

図面には様々な公差の指示があります。公差をうまく指示できないと過剰品質の商品や不良品が出来上がってしまいます。例えばスペーサーの内径がΦ9+0.1、そのスペーサーにはめるボルトの規格がM8という製品があります。しかし、M8のボルトをはめるには、スペーサーの公差+0.1は非常に厳しい公差で旋盤加工することになります。公差が厳しい分、加工時間が長くなりますし、また過剰品質となるため、コストアップ・リードタイムの延長を招いてしまいます。

V

After (改善後)

スペーサーの内径がΦ9・スペーサーにはめこむボルトの規格がM8の場合、スペーサーの内径の公差を一般公差、もしくはキリという指示に変えることで、加工時間の延長・過剰品質を防ぐことができます。図面には様々な公差の指示があり、不良品を防ぐためにも公差は重要です。しかし、厳しい公差をかけることで過剰品質となってしまいます。厳しい公差を取り除くことで加工時間の延長・過剰品質を防ぎ、それによるコストダウン・リードタイム削減を実現できます。

POINT(要約)

図面の中には対して様々な公差が指定されています。しかし、中には必要のない寸法が入っている場合があります。通常公差を指定しない場合でも±0.3mm程度の精度は出ますので、それで十分仕様を満たす場合は公差を取り除くことでリードタイム短縮につながります。ただし位置決め用のロックピン等、公差が必要な加工もありますので吟味することが必要です。