Before (改善前)

切削加工において、同一形状で材質が異なる類似品を製作する場合があります。形状が同じなので、簡単に見分けることができません。そこで、類似品を識別するために製品に対してV溝を加工することがあります。しかし、そのV溝に深さと横幅がそれぞれ0.3mmという寸法が入っていました。識別のためだけのV溝に対して不要な寸法をつけることで、その分リードタイムが延びてしまいます。

V

After (改善後)

識別のためだけにV溝を作る場合は寸法指示を注記書きで識別用と書くか、深さを参考値としてカッコ寸法に変えることで余分な加工を省き、リードタイムを圧縮させることができます。識別のためだけの加工でとなるので、特に寸法をいれなくても最適な深さ・横幅の加工を施すことができます。もし、V溝に寸法が必要な場合でも、その寸法を緩く設計することが大切です。

POINT(要約)

同一形状で材質が異なる類似品は見分けることができません。そこで、識別のためにV溝を作る場合があります。このV溝は識別するためだけのものなので、寸法を入れても過剰品質となってしまいます。不要な寸法に関しては、注記書きやカッコ寸法に変えることで参考値とし、過剰な加工を避けることができます。